児童虐待早期発見チェックリスト
虐待早期発見チェック項目
下記に示した項目は、児童虐待を発見するためのポイントを示していますが、虐待以外の理由によっても起こりうるものも含まれています。下記に当てはまる項目の多少によって虐待かどうかを判定するものではありません。
**以下、チェック項目**
子どもの様子
身体に関すること
- 通常の生活では発生することのない部位への受傷
- 骨折・アザ・火傷などを繰り返す
- 不自然な打撲傷、新旧混在するあざがある
- 性器の外傷がある
- 外傷に対する説明が不自然であったり、説明を嫌がる
- ケガや病気にもかかわらず受診していない
- 脱水症状、栄養障害がみられる
- 全身に湿疹・かぶれがある
- 特別な病気がないのに身長・体重の増えが悪い
- だるさや不調を大げさに訴え、手当をしつこく求める
生活に関すること
- 衣服や体がいつも不潔である(お風呂に入っていない)
- 同じ服を何日も着ている・着替えをしていない
- 給食やおやつの過度の早食いが見られる
- 食事への極端な執着がある
- 午睡時に過度の緊張・興奮が見られる
- おねしょが頻繁に起こる
- 午睡時に保育者が近寄る事を拒否したり過度な独占をする
行動・態度に関すること
- 警戒心が過度に強く集団に入れない
- 身体接触を嫌がり、ささいな刺激で身を硬くする
- 年齢不相応な性的言葉や性的行動が見られる
- トイレや物置など特定の場所を嫌がる
- 大きな音や耳慣れない音に過度に反応を示す
- うるさくないのに「うるさい」ということがある
- ケガにつながるような行動を平気で行う
- 人や生き物に対して攻撃的・残忍な態度をとる
- 自分や他人の性器に異常に関心を持つ
- 保育者への試し行為を繰り返し行う
- 保育者の独占欲が過度に強い
保護者との関係に関すること
- 保護者を過度に怖がり、萎縮している
- 保護者がいると安心して遊べなくなる
- 保護者と平気ではなれる、誰にでもまつわりついてあまえる
- 保護者のいない時に保護者のことをやたらと口にする
保護者の様子
- 何かしら理由をつけて保育園を欠席することが多い
- 送迎時間が不安定で、連絡がつかないことがよくある
- 子どもへの攻撃的・強迫的な態度を示す
- 子どものケガや病気についての説明に一貫性がなく、つじつまが合わない
- 行きすぎたしつけ、体罰を肯定している
- 子どもに年齢・発達上不適切な期待をする
- 子どもを無視したり、子どもの人格を否定するような関わりをする
- 子どもの世話をしようとせず、無関心な様子が見られる
- 予防接種・健康診断が未受診、子どもの疾患への放置が見られる
- 対人関係が敵対的で、トラブルを起こすことが多い
- 子育てにストレスを感じている
- 地域や実家から孤立している状況がある
- 家庭内に著しい不和や配偶者間暴力がある
- 家庭内が著しく不衛生である
- 勤務先が頻繁に変わったり、働く意思が見られなかったりする
- 保育士が話しかけても避ける態度をとったり、サポートを拒んだりする
- 法人施設での利用方法(一例ですが)
-
- 子どもに気になる様子が少しでも見られたらチェックを行う(チェックは子どもや保護者の様子を客観的に捉えることに役立ちます)
- チェックシートをもとに園内で個別ケース会議を開く
- 明らかに虐待が疑われると判断した場合には子ども家庭センターなどの関係機関に連絡
- 疑わしい場合・分からない場合は時間をおいて再度チェックを行うとともに、保護者面談を実施し家庭の様子などを聞く
虐待早期発見チェックリスト
上記項目をチェックリストとして印刷可能なA4版のPDFにまとめたものです。ご自由にお使いください。
児童虐待に関する書籍
[ 保育に役立つ書籍 児童虐待関連 ] をご参照ください。